相続大家の実労働時間|6棟管理でも5年間で総計30日分程度

不動産の実務経験談

「不動産の大家って、管理が大変そう」というイメージを持っている方は多いのではないでしょうか。相続で6棟の管理を引き継いだ私の実態をお伝えします。結論からいうと、管理委託を活用した現在、普段はほとんど不動産に時間を取られていません。

必ず発生する定期的な作業

月次の入金確認(月10分・年間約2時間)

毎月、6棟分の入金を確認します。管理会社から送られてくるPDFの入金報告を確認するだけで、所要時間は10分程度です。

固定資産税の支払い(年間20分)

年に一度、6棟分の固定資産税の納付書を確認して支払います。内容確認と支払い合わせて20分程度です。

確定申告用の決算資料整理(年間で丸2日分)

これが定期作業の中で最も時間がかかります。各物件の収支をまとめ、税理士への提出資料を整理する作業です。年間トータルでざっくり丸2日分ほどかかります。

不定期に発生する作業

入居関係(1件あたり10分程度)

管理会社から申込の連絡を受け、「進めてOK」と回答するだけです。保証会社の審査が通れば契約書へのサインで完了。所要時間は10分程度です。

退去関係(1件あたり約1分)

退去の連絡を電話で受けて「了解しました」と答えるだけです。退去手続き・鍵交換・ハウスクリーニングはすべて管理会社が対応してくれます。

修繕関係(程度による)

小さな修繕の場合は、管理会社にすべて任せているため電話対応と支払いのみで約1分です。一方、給湯器交換のような大きめの修繕対応になると、ネット調査・見積取得・現場視察のアテンドなどで1日強かかることもあります。

トラブル関係(1時間〜数日)

家賃滞納などのトラブルは、内容の深刻さによって大きく変わります。電話一本で解決するケースもあれば、数日かかるケースもあります。幸い、深刻なトラブルはこれまで多くありません。

5.5年間の実働時間を試算すると

相続で不動産賃貸業を引き継いでから約5.5年が経ちました。自己啓発(勉強)を除いた事業に費やした実働時間を振り返ると、5年間でも丸30日分にも満たないと思われます。

年換算にするとわずか5〜6日分。月換算では半日にも届かない計算です。「大家業は大変そう」というイメージとは、実態がかなり異なります。

実働時間が少ない3つの理由

① 立地に恵まれて客層が良い

物件の立地が良いことで、入居者の客層が比較的安定しています。問題のある入居者が少ないことが、トラブル対応の少なさに直結しています。これは自分の努力というより、先代が積み上げた資産の恩恵です。

② 適切なメンテナンスが突発対応を減らす

外壁塗装など、適宜メンテナンスと修繕を行ってきたことで、突発的な大規模修繕が比較的少ない状態を維持できています。「後で困るより今やっておく」という祖父の経営哲学が、現在の実働時間の少なさにも貢献しています。

③ 適切な知識が判断ミスを減らす

実働時間は少ないですが、不動産関連の自己啓発には一定の時間をかけています。ハウスメーカーの主催する内覧への参加・書籍・YouTubeでの情報収集などです。

これは自身の単純な興味関心もありますが、それ以上に適切な知識があることで判断ミスが減り、結果として実働時間を少なく保てるという実感があるからです。

知識がない状態で判断すると、業者の言われるがままになったり、後から問題が発覚して対応に追われたりすることがあります。事前に知識を持っておくことは、実は実働時間の節約に直結しています。

「勉強時間は経費」という感覚で、適度にインプットを続けることが実働時間を少なく保つ秘訣のひとつです。

まとめ

作業頻度所要時間
入金確認毎月10分
固定資産税支払い年1回20分
確定申告資料整理年1回約2日
入居対応不定期10分/件
退去対応不定期約1分/件
小修繕対応不定期約1分/件
大修繕対応不定期1日強/件
トラブル対応不定期1時間〜数日

相続大家として6棟を管理していても、管理委託と適切な準備があれば実働時間は驚くほど少なくて済みます。5年間の累計でも30日分未満、年間にすれば5〜6日分という現実がそこにあります。

ただしこれは、立地の良さ・先代のメンテナンスへの取り組み・日頃の知識の蓄積という3つの条件が揃っているからこそ実現できていることです。すべての大家さんに当てはまるわけではありませんが、管理委託と適切なメンテナンス、そして最低限の知識武装で不動産賃貸業の手間は大幅に削減できるという点は、多くのケースで参考になると思います。

※ この記事は実体験をもとにした情報提供を目的としています。

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