築古アパートの将来をどうするか|3つの選択肢と現状の判断

考え方・マインド

相続した木造アパートは築約50年。いつまでも現状のまま運営し続けられるわけではありません。いずれ訪れる「どうするか」の決断に備えて、現時点での考えを整理しておきます。

この記事でわかること

  • 築古アパートが抱える問題と避けられない課題
  • 現状維持・建替・売却、3つの選択肢のメリット・デメリット
  • 我が家が現時点で現状維持を選んでいる理由

築古アパートが抱える問題

築年数が増えるにつれ、様々な問題が表面化してきます。

① 修繕費が嵩む
外壁塗装・水回りの劣化・配管の老朽化による水漏れなど、修繕が必要な箇所が増えていきます。これらは数十〜数百万円単位の出費になることも珍しくありません。それに備えた資金準備も必要で、あたまを抱える問題です。

② 収益性が低下する
修繕費が増加する一方で、築古物件は家賃を高く取ることが難しく、投資回収に時間がかかります。

③ 空室が埋まりにくい
入居希望者が築古物件を敬遠する傾向があり、入居付けに苦労するケースが増えてきます。

④ 税負担が重くなる
法定耐用年数(木造22年)を超えると、減価償却費という経費が計上できなくなります。収入は変わらないのに経費が減るため、課税所得が増えて税負担が大きくなります。

我が家のありがたい点——耐震補強済み

不安な要素が多い中、我が家のアパートには大きな安心材料があります。祖父が東日本大震災後に耐震補強工事を実施していたことです。

地震による倒壊リスクという最も深刻な問題に対して、すでに対策が取られています。人命に関わるリスクが抑えられているということは、焦って性急な判断をする必要がないということでもあります。腰を据えてじっくりと将来の方向性を検討できる状況にあります。

3つの選択肢

① 現状維持

大きな投資をせず、現状のまま賃貸経営を続ける選択肢です。

メリット
新たな借入が不要で安全な運用ができる。意思決定のコストが小さい。

デメリット
修繕費・固定資産税・火災保険料の上昇によって利益が徐々に削られていく。長期的には収益性が低下するジリ貧の状態になりやすい。

現時点では現状維持を選んでいますが、これは「最善の選択」というより「今できる選択」という意味合いが強いです。後述する事情により、現状維持が実質的な唯一の選択肢になっています。

② 建て替え

現在の建物を解体し、新築することで収益物件としてリスタートする選択肢です。

メリット
うまくいけばこの先40〜50年の事業継続が可能。新築プレミアムで家賃を高く設定できる。耐震性・設備の老朽化問題がリセットされる。

デメリット
現入居者の退去対応・解体費・新築費など多額の初期投資が必要。建築コストの上昇が続く現在、採算が見込みにくいケースもある。借入を伴う大きな意思決定が必要。

個人的には将来的な本命の選択肢として検討を進めています。無料〜数万円の範囲でハウスメーカーや地元の工務店へのヒアリング、新築物件の内覧なども進めています。

③ 売却

物件を売却して現金化する選択肢です。

メリット
管理の手間から解放される。一気に大きな資金が手に入る。

デメリット
祖父が遺してくれた資産を手放すことになる。売却後の資金をどう活用するかという新たな課題が生まれる。

個人的には、祖父の遺志に反するため積極的に選びたくない選択肢です。他に選択肢がなくなった場合の最終手段として位置づけています。もし売却を検討する場合は、手元に入る資金を踏まえた上でライフプラン全体をしっかり考える必要があります。

現時点で現状維持しか選べない理由

私としては建て替えを本命として考えていても、現時点では実行できない個別の事情があります。

叔母に家庭裁判所が選任した法定後見人(弁護士)がついており、不動産の大きな意思決定には後見人の同意が必要です。不動産ビジネスの実態を理解していない後見人との合意形成は現実的に難しく、建て替えは実質的に不可能なタイミングです。(耐震補強済み、という点も建て替えを合理化しない根拠となる)

これはコントロールできない外部要因であり、現状では受け入れるしかありません。状況が変わった際に動けるよう、今のうちに情報収集と準備を進めておくことが現実的な対応です。

まとめ——今できることをやる

将来についてはわからないことだらけです。金利動向・インフレの行方・近隣の不動産価格・家賃相場——いずれも予測が難しい要素ばかりです。

しかし「わからないから何もしない」では、いざというときに動けません。今できることは以下の3つだと考えています。

① 情報収集を続ける
ハウスメーカー・工務店へのヒアリング、新築物件の内覧、金利・相場の定点観測を継続する。

② 手元資金を厚く保つ
建て替えや大規模修繕が必要になったときに動けるよう、現金を積み上げておく。

③ 状況の変化を見逃さない
金利環境、近隣相場など、意思決定に影響する変化を常に把握しておく。

先代が遺してくれた資産を次の世代に引き継ぐために、焦らず・欲張らず・準備を怠らずに向き合っていきます。

※ この記事は実体験をもとにした個人の考え方をまとめたものです。不動産の将来方針については、専門家へのご相談をおすすめします。

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